第5回:トランスコスモス株式会社 加藤氏|Webマーケティング対談

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PCサイト・携帯サイトでのマーケティングは、ユーザーの行動パターンや、どんな気持ちでその媒体に接触しているかという基本属性を理解し、ペルソナ分析を含めターゲットユーザーの具現化するプロセスがとても重要です。

Webマーケティング対談の第5回目のゲストは、デジタルマーケティング、コールセンター、ビジネスプロセスアウトソーシング等のトップ企業である、トランスコスモス株式会社デジタルマーケティング第一営業本部の加藤瑞人部長にご登場いただきます。
SEMサービスを主軸に、SEO、LPO、SMOに至るまで、クライアント企業のWebマーケティングを総合的にご支援されている加藤部長に、SEMや現在注目をされているWebマーケティングについてお話していただきました。

ユーザーの誘導から最終的なアクションを起こすまでに「ストーリー」が重要

石川
加藤さんの部門であるデジタルマーケティング第一営業本部といえば、SEMのサービスを主軸にご提供されていらっしゃいますが、その中でも現在一番力をいれていらっしゃるサービスや業種を教えていただけますか?
加藤
現在はLPOツールやサテライトサイト運営、ひいてはSMOサイトに注力しています。特に人材業界や不動産業界などが顕著です。業界的に競争が激しく、リスティング広告の重要性が高まる一方ですが、広告代理店は誘導後のページでの離脱率をいかに低減するかといった提案が少ないと思います。
石川
リスティング広告だけではなく、様々なユーザー誘導ルートを構築し、コンバージョン率の向上を図るわけですね。
加藤
ユーザーにとって、検索結果から分かりやすいサイト(情報)への到達のしやすさはとても重要ですが、それはもちろんのこと、誘導後のサイト内でのユーザビリティの向上と、最終的にアクションを起こすフォームの最適化という「ストーリー」が重要だと思います。
PCサイトと携帯サイトではこのフローが大きく異なるので、この辺りを前述の業界に注力して提案しております。

SEMは企業の収益を左右する重要な役割を担っている

石川
加藤さんが考えられるWebマーケティングという枠の中のSEMの役割とはズバリ何でしょうか?
加藤
難しい質問ですね。
やはり、マーケティングの流れの中で、ユーザーが最後にアクションを起こす直前の部分ですので、企業の収益を左右する重要な役割を担っていると感じています。
石川
SEMは、見込みユーザーとの最初の接点であり、且つ費用対効果が一番求められる分野ですからね。
加藤
そうですね。ニーズが顕在化しているユーザーとの重要な接点ではあることはもちろんですが、情報を模索している段階の顕在層一歩手前のユーザーにも、有益な情報を提供するための重要な接点だと思っております。

顕在層一歩手前のユーザーへのアプローチに注目

石川
加藤さんが最近注目しているWebマーケティング手法、業界動向等を教えてください。
加藤
あまりネタはばらしたくないですが(笑)、ユーザーの、媒体(メディア)との接触マインドを考えたコンテンツマッチの手法ですね。あいまいな表現ですが、前述しました「検索して最後にアクションを起こす一歩手前のユーザー」向けに行うマーケティング手法です。「検索をさせる」とまでは言いすぎですが、顕在層一歩手前のユーザーに如何に自社の情報に目を向けてもらうか?ブログやSNSなどからの情報収集は年々重要度を増しております。
石川
とても興味深いお話ですね。例えば潜在ニーズを持つユーザーに、どの様にアプローチしていかれるのですか?
加藤
そういったユーザーインサイトを加味した手法のひとつとして、SMOソリューションは有益な手段の一つだと考えています。また、飛び先のページでの動画配信にも注目しています。情報の洪水ともいえる昨今、情報をよりリッチに訴求する、LPOに動画を埋め込んだ手法が重要視されてくると考えております。そのため、弊社では関連会社の各ソリューションを組み合わせて他社にはない提案を行っております。

ターゲットユーザーの具現化と競合出稿分析が重要

石川
最後となりますが、加藤さんが考えられる、これだけは押さえなくてはならないWebマーケティングの基本とは何ですか?
加藤
Webマーケティングというよりは、基本的なマーケティングでしょうか。
PCサイト、携帯サイトでのユーザーの行動パターンや、どういった気持ちでその媒体に接触しているかといった基本属性を加味することが重要だと思います。
石川
Webといえども、やはりそこが何より基本となりますよね。
加藤
そうですね。また、同じターゲットユーザーでも、タイプは人それぞれ異なりますのでペルソナ分析含めターゲットユーザーの具現化というプロセスはとても重要だと思います。
石川
ペルソナマーケティングを活用し、それをSEMにも反映させていくと。
加藤
そうです。それから、競合出稿分析も重要です。Web広告の世界では、ある一定の大手が潤沢な広告費でその業界のシェアを占めているケースが多々あります。その状況の中で2番手3番手の企業がどういった手法で展開するかというのもメディアプラン上、とても重要なファクターだと認識しております。
石川
本日は、加藤さんがクライアント様に、現在ご提案されている内容も詳しくご説明いただき、ネタばれスレスレにお話いただき(笑)とても勉強になりました!貴重なお話を有難うございました。

対談日:2008年5月29日

(文中敬称略)

今回の対談にご協力いただいた企業様

トランスコスモス株式会社
デジタルマーケティング第一営業本部 営業三部 部長
加藤瑞人(かとう・みずと)氏 プロフィール
加藤氏近影
  • 最近のマイブーム: なぜかどうしても焼肉が食べたくて仕方がない。でも毎日野菜を沢山食べています。
  • 休日の過ごし方: 昨年8月に産まれた娘と同じ目線で一緒に遊ぶこと。
  • 生まれ変われるなら誰、もしくは何になりたいですか?: ヨーロッパ圏の外国人になってみたい。
  • 座右の銘:「自分じゃなければいけない理由」

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